エムカワ〜るど 

だいたいナイロビ編 ガリッサ編 資料編

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ダウンタウン


キリニャンガロード、ダウンタウンのはずれにあるこの通りは、車の部品を商っている店が並ぶ。

紙袋を小脇に抱えたサンダル履きのσ(o^_^o)は旅行者に見えないンだろう、「どんな部品がいるんだ?」と声をかけてくる。

じつは、ダウンタウンは治安がよろしくない。
夜、近づいてはいけないところだ。
昼間は、まあ大丈夫なんだけどね。
            
地方へのバス発着場もダウンタウンにある。
なんで危ないところからバスは出ているんだろうとσ(o^_^o)は思う。


以前、ビクトリア湖畔の街、キスムからの夜行バスに乗って、ナイロビに着いたのは夜明け前だった。

危険地帯だとはわかっていたけれど、この時間にはタクシーもない。

もうすぐ朝だし大丈夫、と自分に言いきかせて宿舎のアパートまで歩いたのだった。



途中、σ(o^_^o)の姿を見かけたおっさんが、「盗れ! 盗れ! 盗れ!」と叫んでいる。
日本語じゃないよ、スワヒリ語でだよ。
って、当たり前だってば (゜-゜;)ヾ(-_-;) オイオイ...

「ヤバイ、ヤバイ」

叫んでいるおっさんに言い返そうかと思ったが、かかわっていたらそれこそアブナイ。
はや足でその場を逃げたのだった。


キリニャンガロードまでは地図に載っている。
その横にはナイロビリバーという小さな川がある。
河原は窪地になっていて、水の流れているところまで緩やかな下り坂の土手が広がっている。

地図には載っていないけれど、そのナイロビリバーの河原にスラム街がある。青空状態だが修理工場もあり、商店もある。


そこでは一度買い物をしたことがあった。
ジーンズを買ったのだけれどとても安かったのを覚えている。

今回そこに足を踏み入れて、以前と違う、なんだかヤバイ視線がそこここにあったのだった。

警察官がこん棒をもち、二人でぴったりくっついて警戒しながら歩いてゆく。
ケニアの警察官は銃を持っているのがふつうだ。
機関銃を持っていたりもする。

でも、こん棒を持っていると、かえって「この場所は要注意だぞ」って感じが伝わってくる。

近くにいたおばちゃんをつかまえて「なんかあったのか?」と訊いたら、「ここは日本人の来るとこじゃないよ」と忠告された。
σ(o^_^o)は、早々とそこから離れた。

ほかのスラムとは違う、人々の心によどんだ空気が漂っている気がした。
なにか、ちょっとしたきっかけがあったら、とってもコワイ目にあっていただろう。
カワングワレ


46番の市バス・マタトゥに乗り、終点がカワングワレ。
スラム街と言っていいだろう。

メインストリート?は建築関係の店が目に付く。
大工や家具職人が多いところだ。

これは、研ぎ屋さん。
包丁を研いでいるところ。
自転車を改造して砥石が回るようになっている。


以前と比べるとずいぶん家が増えている。
こぎれいなアパートも建っていたりする。
でも、相変わらず貧乏な人たちが大勢住んでいるところだ。


市場はとても賑やかだ。
1坪くらいの自分のスペースに野菜を並べて売っている。
おばちゃんたちは明るく、元気がいい。
ナイロビの街中と比べると物価はずいぶん安いようだ。

カワングワレは建築資材の買出しで来るばかりだったから、市場に入ったのははじめてである。
気持ちが和んでくるよい雰囲気。
なかなかよい。


電気の配線を売っているおじさんがいた。
日本のお祭りで露店が出るけれど、そんな感じである。

「写真撮っていい?」と訊くと。
「いいさ、撮ってくれ」と気さくにこたえてくれた。

カワングワレも、旅行者はこない。
昼はよいけれど、夜は危ない場所だ。


道ばたで子どもたちがマンゴを売っていた。
        
写真を撮ったお礼にマンゴを買った。

貧しくても、子どもたちの目はキラキラしていた。
キベラ


8番の市バス・マタトゥに乗ると行ける。
アフリカで2番目に大きいスラム街なんだそうな。


第一印象は、汚い!
ゴミがそこら中にころがっている。

区画整理も何もなく、好き勝手に小屋を建てているので、まるで迷路のようだ。
電気も水道も、もちろん下水も通っていない。
小屋と小屋のあいだを流れるドブ川は、排水垂れ流しである。


男たちは昼間から酒をくらって談笑している。
仕事がないのだ。

空き缶に注がれた酒、「なんでできてるの?」と尋ねたら「これは豆だよ」という。
発泡酒はえんどう豆を使っているけれど「豆の酒」というのは聞いたことがない。
まあ、原料はなんであれ密造酒の類なんだろう。


かなり広いキベラの、ほんの入り口しか見ていないけれど、住んでいる連中に悪い感じはしなかった。
地方から職(食)を求めて出てきた人たちだから、基本的に純朴なのだろう。
楽天的というかノーテンキというか、悲惨な境遇にもかかわらず、おおらかで明るくて、のんびりとしている。

ここに住んでいる人たちと、疲れ切った日本人、どちらが幸せなんだろう。

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